お一人様
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「真理!久しぶり〜!」
待ち合わせ場所の駅前の時計台前。
中学時代からの腐れ縁化している友人、美保が声をかけてきた。
「久しぶりっていうか、毎日受付で顔合わせてるじゃない!(笑)」
そう、美保もあたしと同じ会社に勤めていて受付嬢をしている。
「休みの日に会うのが久しぶりって意味よ〜!真理ったら休みの日はほとんど誘い断るじゃない?」
確かにそうだ。
あたしは休みの日は家から出ない事が多かった。
部屋の掃除をしたり、洗濯したり本を読んだりしていた。
「まぁまぁ!さぁ、行こう♪」
軽く美保の話を流して歩き出した。