お一人様
部屋に着いても、健太郎は普段通りだった。
『真理ちゃん、お風呂溜まったから入っておいでよ。』
いつもの笑顔がそこにあった。
健太郎は、今何を思ってるのかな…
あたしの事、嫌いになったかな?
『ぁ、うん。でも…は、話を…』
『うん。でも体暖めてきなって。さっき手ェ冷たかったから。』
こんな時も健太郎は優しくて、あたしの事を考えてくれる…
あたしはバスルームに入って泣いた。
あたしが悪いのに何で涙が…?