お一人様
お風呂から出ると、健太郎がダーリジンの紅茶を淹れてくれてた。
『…ありがと。』
健太郎と向き合う形で座った。
『真理ちゃん。』
『え…は、はい!』
『ここは真理ちゃんの家だし、俺に遠慮しなくて良いんだよ?』
『…………?』
『真理ちゃんさ、お風呂から出ても休みの日もお化粧してるよね?』
『あ………ぅん。』
『俺に素っぴん見せるの嫌?』
『ち、違うょ!』
『俺に嘘ついてたのとかも、遠慮してたから?』
『…。』
『俺、真理ちゃんの本音を聞きたい。』
真剣な目。
健太郎はきっと、あたしと向き合おうとしてくれてる。
あたしはどうなの?