平安物語【完】



その声を聞き、私は崩れるようにその場に倒れ込みました。

――ああ、良かった…!


喜び勇んで、その遣いの者に持ちきれないほどの褒美を与えました。


すると今度は女房がやって来て、

「今宵東宮様のお召しがございます。」

と告げました。

勢いで、その者にも沢山の褒美を与えて帰しました。



< 295 / 621 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop