平安物語【完】



―尚仁様に抱かれるのは、大好きでございます。

淫乱な女と思われるかもしれませんが…

その時は、尚仁様のお心の全てを、私一人が占めているという満足感を感じるのです。

そして、多妻制故にどうしても不信がよぎる尚仁様の愛情を、再認識することができます。


だから、尚仁様の御寵愛が私一辺倒であっても、平等になさいませなどとお諫めすることはできないのです。



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