平安物語【完】



「どこかお悪いのですか!?」

私に覆い被さる尚仁様に驚いて尋ねると、苦笑いなさって

「…恋の病です。

あなたを滅茶苦茶に抱きたい衝動に駆られながらも、お腹の御子のことを考えると……………。」

そう仰り、また溜め息をつかれます。

私は事情を把握して、ぼっと赤くなりました。



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