平安物語【完】
――その後、五人の女御や更衣が入内されました。
東宮様が私をお召しくださる日は、必然的に減りました。
しかし毎日お手紙はくださいますし、月の半分は私をお召しくださいます。
ほかの女御や更衣の方々は、それぞれ月に二・三日ずつ召されていらっしゃるようです。
圧倒的なご寵愛を頂いている私に、他のお妃方のお父上様方は不服そうですが、そこは右大臣家、東宮様や帝に文句など申し上げさせていないようです。