苺ショートケーキ
ふわふわスポンジ
「せーの」
「「「「「「メリークリスマースっ」」」」」」
6人の声と同時に、クラッカーの音がなる。
今6人が、あたしの部屋に揃い、クリスマスパーティー開始。
あたしも今日、この片思いに決着をつけるんだ。
結果なんて、わかってる。
妹以上。
この位置にいくことが、どれ程難しいか。
あたしにとって、どれ程遠い距離か。
でも言うんだ。
大っ好きな大ちゃんに、あたしの想いを。
「クリスマスに、コンビニの弁当ってどうなの?」
舞が眉間に皺を寄せて言う。
「だって衣緒が、ケーキは高いのがいいってうるさいからさぁ」
「あたしのせい?!拓也だって、ケーキは値段で決まるんだとか、言ってたじゃん!」
衣緒と拓也が言い合いを始める。
………あ。
拓也って言うのは、衣緒の幼馴染み。
あたしと大ちゃんが兄妹に見えるなら、衣緒と拓也は双子に見える。
そんな関係。