苺ショートケーキ
経験済みじゃないといえば、嘘になるかな?
けど、言うのは恥ずかしい…。
「言え!」
「そーだそーだ!」
2人には、敵わない。
「その、実は…」
「「…えぇっ?!」」
案の定、2人は目を見開いて信じられないといった顔だ。
「い、愛しの大ちゃんが、ファーストキ…!?」
「ちょ、衣緒声でかいよぉ!」
慌てて衣緒の口を、両手で抑える。
「そりゃだってさぁ」
「なんで三浦と?いつ?どこで?どーいうふうに?」
あたしに詰め寄る舞。
こ、怖いっ。
「小学校三年生…くらい」
「は、早っ!?」
「場所は!?」
「あたしの、家…」
そこまで言うと舞は、「うん、そうだろうけどね」と、どこか納得のいかない顔。
「両思いだったの?」
「……いいえ」
そんなわけない。
あたしは素直に首を横に振る。