蟀谷にピストル
逃亡禁止!
こらっ!逃げんな!
ドンだけ苦労したと思ってんだ。
お前に俺を惚れさせるために、どれほど苦労したことか。
だから、逃げんなよ。
俺が愛で窒息死するぐらい愛してやっから。
といってわたしを抱きしめた彼の耳たぶは、真っ赤。やだなあ、これじゃあ逃げられないじゃない。と思いながら、彼の背中に腕を回した。
"とうぼうきんし!"
(柄にもなく、彼の愛に溺れてみようかな。と思った)(要するに、わたしも彼が好き。)