蟀谷にピストル

壊れてしまう愛よりも。



 彼女は、曖昧に微笑んだままで。綺麗な赤い薔薇と白い薔薇を僕に差し出して。「壊れてしまう愛よりも儚く淡い夢を見たい」そう言って、その言葉の意味の分かってない僕の前から消えていった。彼女はもうココにはいない。


"こわれてしまうあいよりも"

(なんで君は瞳を閉じたままなの)
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