親愛なる姉の恋愛観
「何?」
と聞くと彼女は近くにいた彼女の友達にアイコンタクトをとって俺の前に控えめに立って
「わ・わわ私先輩のコトが好きなんです。先輩!つき合ってください。」
と黄色系の封筒を俺の胸に押し付けて走って行った。
俺は何が起こったか分からず今の状況を考えてたので
多分・胸に押しつけられた手紙を反射的に手で押さえたまま固まってたんだろう。
そうすると俺の友達の昴が
「モテる男はイイねぇ〜」
と言いながら肩を組んできた。
「あの子も何でコイツを選ぶかなぁ〜オレとかオレとかさぁ〜」と叫んでいる昴を無視して
次期生徒会長の海洋が
「あの子1年生のマドンナだろ。いいよなぁ〜お前はかわいい女の子に告白されて」
と自分もつい、この間2年のかわいい女の子に告白されたクセに言ってくる。
そんでファッショングラスのような黒縁のメガネを上げながら
「まあ俺の彼女にはおよばないがな、」とかのろけやがった。
「はい・はい」と言おうとしたら
それを遮って、
昴が「カラオケつき合えコノヤロー」と言ってきた。
今は午後07:11。逆らえば面倒くさそうだったし9時には帰れるだろうと思い「わかったよ」と返した。
海洋と3人でカラオケへ行くようになった俺は財布を持って来なかったことを思い出した。