今は、廊下を歩いている。
…んだけど視線が痛い。

(どうしてこっち見てるんだ。)

そう思いダッシュで校長室に行った。

「失礼します。」

「あぁ。
山崎さんか?」

「はい、今日から
よろしくお願いします。」

「まぁ、そこに座って」

言われた椅子に座り、
校長先生と向き合う。

「山崎さんの担任を
紹介するよ。
長野先生。」

「はい。」

可愛らしい声が聞こえ、
入ってきたのは、
若い女の先生。

(大丈夫なのか…。)

心配して、先生を見る。

「山崎さん、これから
よろしくね。
あなたのクラスは、D組よ。」

「あ、はい。」

「それでは、あとは任せたよ。
長野先生。」

「はい。
それじゃあ山崎さん、
さっそく行きましょうか」

「はい。」

「失礼しました。」


心臓がバクバク言っている。
こんなに緊張したのは、
久し振りだ。

あっと言う間に
2年D組の前。

「山崎さん、呼んだら
入ってきてちょうだいね」

頷き、下を向く。
あの先生、大丈夫なのかな。
ここ男子校でしょ。
絶対、危ないよ。


「山崎さん?」

「えあ、はいっ」


やばいやばい。
忘れてた。




< 3 / 18 >

この作品をシェア

pagetop