それでもお前は俺を…

「ふーん、で、何？」



「ったく、また冷めた反応しやがって…

聞いて驚くなよ？

俺、デートすることになったんだよ、美空ちゃんと…」



「マジかよ！
つか、お前、告白したのかよ…」



「そこは驚くんだ。

告白はしてねぇよ？
デートっていっても美空ちゃんの友達も一緒なんだよな。」



「じゃあ、デートじゃねぇじゃん。
つか、男１人に女２人って…」



「ちげぇよ。

そこで、お前に頼みがあんだけどさ、
一緒に来てほしいんだ…頼む。」



「面倒くせー…」



「そこをなんとか頼む…
俺、マジなんだよ美空ちゃんに、
だから… 頼む。」



顔の前に手を合わせて何度も「頼む」と繰り返す。



ここまで真剣な恭平は珍しい。


いや、初めて見たかもしれない…





俺は、ここで断るほど冷めた人間ではない。



「しょうがない。行ってやるよ…」



「ありがとう。すげぇありがとう。
マジお前、なんだかんだ言っていい奴だな…」



「気づくの遅ぇつぅの…」



「調子乗んなっつぅのっ！」



くだらない悪ノリは日常茶飯事なこと。


俺らって、なんかバカっぽいよな…なーんて思ったりして。


こんな風に一緒にふざけてられる奴は決まって恭平なんだよな。





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