虹のひかり


「アマリ。一緒に遊ぼう♪」


私は、少女に髪を結んでもらったり、色々なお洋服を着せてもらったりした。

少女は楽しそうにしていた。


「アマリ!見て!」


私は虹をみた。

青いそらに、七色のうっすらとした橋が架かっている。

でも、私は何も言わなかった。

私は確かに、その虹をもっと見ていたいと思ったけれど、この気持ちを、なんと言い表せば良いのか、わからなかった。

だから、黙って虹を見ていた。


「アマリ…。虹が消えてくよ…。もっと見たかったね。」


少女は、私と一緒の気持ちだった。

だから、きっと、私が表現できなかった気持ちも、わかってくれている。


< 2 / 12 >

この作品をシェア

pagetop