虹のひかり
その時だった。
私の周りを、さっき見た虹のようなひかりが包んだ。
あまりのことに、私は、一瞬、【歩きたい】と思うことをやめてしまった程だ。
でも、光がなくなると、また、【歩きたい】と、思った。
歩きたい。
歩きたい。
少女の近くに行きたい。
歩きたい。
歩きたい。
歩きたい。
変な感じがさっきのより、もっと、もっと、もっと強くなった時、私の頬に何かが伝った。
それは、あごにいって、ぽたりと床に落ちた。
落ちたのは、少女が目からこぼすのと同じだった。