【短編】恋は月夜に舞い降りる【砂糖菓子より甘い恋-
三 言えない想い
今夜もまた あの方が来られた。
私の心臓は、とくんと鳴る。
でも今日はお一人ではない。明かりを持った殿方を一人、伴われている。
それに、笛すら持たれていない。
「本当に、昨日ここで素敵な姫の声を聞いたんだがなぁ」
あの方がそういって、首を捻られている。
……素敵な姫君。
それは、どう考えても私のこと。
私の心臓は、とくんと鳴る。
でも今日はお一人ではない。明かりを持った殿方を一人、伴われている。
それに、笛すら持たれていない。
「本当に、昨日ここで素敵な姫の声を聞いたんだがなぁ」
あの方がそういって、首を捻られている。
……素敵な姫君。
それは、どう考えても私のこと。