I'm in LOVE〜禁忌〜
「桜、行ってこい。買い物はいいから」
蓮がお茶をすすりながらあたしに言った。
「俺も実は用事があるし。今日くらい、いいだろ」
「本当?」
「でもあんまり遅くなるな。おばさんも心配する」
「うん!」
蓮があたしの顔を見て笑った。
それはとても優しい…
お父さんの笑顔に似てた。
「じゃ、俺行くわ」
食べ終えた食器を持って、蓮が席を立った。
「うん。またね、蓮」
あたしは蓮に手を振った。
蓮も手を振り返し、他の生徒達のなかに紛れていった。