I'm in LOVE〜禁忌〜
駅前に着くと、相田は本屋による前に雑貨屋に寄りたいと言った。
「ね♪お揃いのなんか買おうよ」
「…あぁ」
そういうもんか。
付き合うって。
相田が楽しげに何か選んでいる。
桜もここの雑貨屋好きなんだよなぁ。
目に入った携帯ストラップを手にした。
少し前、学校帰りに桜が言ってた言葉を思い出した。
『かわいいアリスのカップがあったの!買っていい?』
それで桜と買いに来た。
子供みたいに喜んで、可愛かったなぁ。
「携帯ストラップ?」
「え…」
相田の声で現実に引き戻された。
「いいね♪お揃いで買う」
「マジで?!」
「嫌?」
相田が甘えた声で聞く。
まぁ、ストラップくらい
いいか。
相田は赤いストラップ、俺は黒いストラップ。
とてもシンプルなもの。
女の子はもっとキラキラして可愛らしいのがいいんじゃないのか?
相田はそんなこと気にも止めず、ピンク色の携帯に付けた。
今まで付けていた花がついたストラップをカバンにしまう。
「えへへ♪お揃い〜」
綺麗にデコレーションした携帯に不釣り合いのストラップ。