I'm in LOVE〜禁忌〜

「…雨宮だ。やべぇよ!ど、どうする?」

宇田川の連れから笑顔が消えた。



「おまえらに用はねぇから、失せろ…」


顔を見合わせ、連れは消えていった。


友達は選んだほうがいいんだな。



「うぅ…」



呻く宇田川を見下ろした。


「痛い?」


宇田川が涙を流しながら、小さく震えている。


「桜は、そんなもんじゃなかった。…てめぇには、わかんねぇだろうな!」


宇田川の腹を蹴りあげた。



「…許し…許してください…」



「は?」



泣きながら宇田川は土下座をした。



「…」


「ごめ…ごめんなさい…。すみませんでした…」




謝ったって結局、女の子を変えて同じ事を繰り返す。



でも、俺には裁く事は出来ない。




俺は大きく息を吐いた。






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