ゆきんこ【完】
好敵手
静けさ
楽しみな事を目の前にした時って、時間がすごくゆっくり流れてる気がする。
お父さん……は、仕事でいなかったから、初めての二人での夕ご飯だった。
ビーフシチューが美味しそう。
でも、会話をしてもテレビを見ても、明日も会えるって事が、頭から離れない。
「嬉しい事でもあるの?」
「ん?まあね。あ、あたしさ、明日から夕方、散歩に行く事にするから」
絶対あたし、にやけてる。
「運動になっていいんじゃない?」
穏やかな時間は過ぎて行き、その日は早く寝る事にした。