ゆきんこ【完】

「ま…いっか。うん、じゃあまた明日。学校でねっ」

学校でね…か。

わざと強調しやがった。

それは、アレか?あたしに対しての‘あたしは学校でも会えるんだよザマーミロ’的な事か?!



「ん、明日な」

……なんかさっきから。



すっごい敦志の受け答えが、曖昧というか、無愛想というか、適当というか…。

気のせいかな?



女は無事消え去った。

ふぅ…。

あたしが溜め息をついた時、同時に敦志も溜め息をついた。

「え、敦志…疲れてる?」

「んー…いつ美香が妬くかなあと…ハラハラしてた」

なぬ??!!

「やかねえしっ」

アホだコイツ!

「…まあ何もないし」

「解ってる」

解ってるよ。

解ってんだけどさ。


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