ゆきんこ【完】

「…どうかした？」

「何がだよ」

強くて男っぽい口調でごまかすのも……あたしの得意科目。

てかマジで何がだよ。

しつこく聞いた事？

「さっきのもういいや。別にあんたがモテようがモテまいが…」

「どうでもいいん？」

……なんなんだ。

何でそんな悲しそうな顔するんだよ。

「俺の事。どうでもいい？」

「そんなこと言ってな…」

「俺は」

「俺は？」

「…何でもね。ゴメン。またな！」

「何、ソレ。…またねなのか」

「またねじゃねえのか」

「…またねにしといてやる」

意地を張るの…得意科目じゃなくむしろギネスに挑戦した方がいいかもしれない。


そうして、少しのドキドキを残したまま、別れた。