28歳のシンデレラ
戻ってきて、ミラノには行かないで。
わたしは何度も心の中で祈り願ったのに、隼が戻って来ることは無かったし、翌日、隼は本当にイタリアのミラノへ発ったのだと思う。
霧の街、へ。
二十五歳のクリスマスイヴに、わたしは新しい恋心を抱いた。
愛を失い、しかし、すでに恋煩いにかかってしまったのだ。
わたしは一人、公園に立ち尽くしていた。
気が付くと日付が変わる時刻に、あと十分になっていた。
淡雪は夜更け過ぎに、つめたい雨をふくんだ重い雪に変わっていた。
わたしは何度も心の中で祈り願ったのに、隼が戻って来ることは無かったし、翌日、隼は本当にイタリアのミラノへ発ったのだと思う。
霧の街、へ。
二十五歳のクリスマスイヴに、わたしは新しい恋心を抱いた。
愛を失い、しかし、すでに恋煩いにかかってしまったのだ。
わたしは一人、公園に立ち尽くしていた。
気が付くと日付が変わる時刻に、あと十分になっていた。
淡雪は夜更け過ぎに、つめたい雨をふくんだ重い雪に変わっていた。