パラノイア境界線


ママが腰を振る。
泣いているような声で叫んでる。

男が唸る。
ママを鷲掴みにしている。

襖一枚向こうの世界は、幼い目に焼き付いてあたしの心臓をエグっていった。


どんなに耳を塞いでも
どんなに目を閉じても

瞼の裏側で、戯曲はなおもは繰り広げられる。

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