パラノイア境界線


高校になっても、あたしは相変わらずだった。
ただ、周りは中学よりもエスカレートしてどんどんディープになっていく。

みんな早く処女を捨てようと必死になってたり、馬鹿みたいに回数なんかを競い合う奴らもいた。

あたしはいつも黙ったまま頬杖ついて、窓の外の景色を眺めている。

「ユウって今まで何人と付き合ってきたの?」

「いないよ」

「うっそだぁー!ありえないもん!」


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