† of Ｈolly～聖の契約
この男どもも異常だ。

お前達が初め、私に求めていたのはなんだ。それと、今は、どうだ。

村の者らは私の気を変えようと凌辱を行った。

が、すでに凌辱を行うことに快楽を見い出している。

目的と手段が入れ替わっているではないか。

異常だ。正常ではない。異常だ。

異常ならば、祓ってくれよう。

私はもう一度、静かに決意を囁いた。

六条殿と協力するのだ。この村を滅ぼしてやるのだ。


鬼でさえもなんだというのだ。

復讐だ。私怨だ。私憤だ。

こんな私は異常か？　いな。正常だ。私こそが正常なのだ。異常なものか。

そう、正常を正常と刷りため、異常を正常のもとに祓うため、心に決める。

その時になったなら、子供ひとりとて逃してなるものか。

六条殿が今晩、また現れたのなら、私の決意を話そう。

そして改めて協定を結ぼう。

私はこの村を滅ぼしてやる。

異常を祓い尽くしてやる。

私が憎悪で囁く声を、男どもは、快楽と勘違いした。

いっそ、おかしかった。
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