運命と約束 ~Destiny&Promise~

俺は鈴村を起こさないように

そっと鈴村の手元に本を戻した…

しばらくすると鈴村は

「ん…」

小さくそう唸って閉じていた目をそっと開いた…

『よぉ…』

まだ眠そうにしてる鈴村に俺はそう声をかけた…

「ん~」

目をこすりながらそう言う鈴村の仕草は

子どもみたいだった…

そして

「いつから居たの?」

そう声をかけてきた…

『さっきだけど…』

「ふ~ん?」

そう言ってふぁ~っと開いた口に

手を当ててあくびをする鈴村…

あくびをしたせいで目は涙で潤んでいた…

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