運命と約束 ~Destiny&Promise~

しばらくすると図書室のドアが開いた…

誰だ?もしかして…先生か!?

そう思った俺は顔を上げてドアの方へと目を向ける…

あれ?
目を向けた先には意外な人物…

『鈴村…どうしたんだ?』

そう。図書室のドアを開けて入って来たのは意外にも鈴村だった…

「ん…なんだか私も授業受ける気になれなくて…保健室に行って来ますってウソついて来ちゃった…」

そう言って悪戯に笑う…

俺はその顔にドキッとしてしまった…

整った顔をしている鈴村の悪戯な笑みは

誰が見ても見とれてしまうだろう…

それに鈴村は普段教室に居るときは無表情だ…

だからかみんな鈴村に近寄りにくいらしく

話しかけたりできないそうだ…

クラスで唯一そんな鈴村と話せているのは俺だけだ…

いつもは無表情な鈴村が

こんな表情(カオ)をしているのを見たら

鈴村はみんなから注目を浴びるだろう…

今でさえ注目の的だけど…

そしてこの日

俺の居場所は鈴村と過ごすこの学校の図書室だと感じた…

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