運命と約束 ~Destiny&Promise~

なおも笑い続ける私に

「ウワサに聞いてたよりも大した女じゃないわね?」

とエラそうに腕を組みながら私を品定めでもするかのように見て言う…

は?

『どういう意味?』

だいぶ笑いがおさまった私は早咲さんにそう問いかける…

「だからみんなから聞いたウワサほどの女じゃないってこと!!」

フンと鼻を鳴らすように得意げに笑い口を開く…

『みんなからどんな風に私のウワサ聞いてたワケ?』

「美人でスタイルよくて誰も近寄らせない雰囲気を纏ったクールビューティーな女ですって!!ウワサなんて所詮はただのウワサよね?」

そう言ってクスッと小さく笑った…

ウワサ通りの女でなくて悪かったわね!!

そんなことを思いながら

『ご期待に添えなくて残念ね…話はそれだけ?なら私帰るけど?』

と言った…

これ以上この子に馬鹿にされてらんない…

っていうか学活あと5分で始まっちゃうし

何気なく裏庭に置いてある時計塔に目をやったら

あと5分で学活が始まる時間だった…

2年生になった初日から遅れるなんて御免だし…
< 115 / 128 >

この作品をシェア

pagetop