ダストリコリズ
リヤが、体を使って仕事を取ってくる変わりに、シュウが仕事の根回しをする。あまり変わっていない、最低の現状は、ニキの居場所を狭めてゆく・・・。
「ニキ。」
「うるさいっ!」
私が、何も知らないと思っているのか──今までの事を。
そして今、どうなっているのかを。
「ニキどうしたの、本当に。」
もう、リヤの声を聞くだけでもイライラする。ニキの心は破裂した。
苦しい苦しい苦しい。

「お姉ちゃんのせいだよっ!!お姉ちゃんが、私の仕事を・・・。」

──体を使って取ってきてたから・・・。

そこまで言った時、リヤの体は凍っていた。妹がそんな事を知っているなんて、微塵も思っていなかった。
ニキは言葉を繋げる。
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