宝 物
気にしないでいいよ。
私は圭だけが好きだよ。

そういってあげたかったけど
自分のプライドとか

そういうの気にして言えなかった。

「あんたがそう思うなら
距離置こう。」

私は悔しくてその場を飛び出した。

「はああ 何で私が泣かなくちゃいけないの。
なくのはあいつでしょ」

情けなくておかしくて
 でも悲しくて。

ふと彩乃の姿が目に入る。
私は急いで涙を拭いた。

「お 紗織じゃんどした?」
「別に。」

私は笑ってみせた。


彩乃は変なの。って顔をして
そのまま通り過ぎて行った。

最低最悪な男 拓
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