宝 物
「お、おじゃまします。」

圭はあたりを見回しながら家に入った。

「広いね 1人暮らしにしては。」
「前まで3人だったからね。」
「あ…御免」

圭は聞いちゃいけない事だってなんとなく
分かったらしい。

「別に 気にしてないから。」

私が上着を脱いでソファに寝転ぶと
圭は静かに私にキスをした。

「何すんのよ」
「え…駄目だった?」

駄目…じゃない むしろ少し驚いたし
相手からされるのは初めてだった。

私は首を横に振って目を閉じた。

圭はまた何度もキスをしてきた。
そして私を抱き上げる。

私の心は今までになく満たされていた。

ピ-ンポ-ン

「あ。紗織でていいよ。」
「駄目。続けて。」

私は圭の背中に手を回した

「大事な用かもだよ」

圭は私の体を放した。

「分かった。」
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