【短】パパと私の真っ白な地図
『愛満、生きたい?』
今の私なら、まっすぐに答えられるよ。
「うん、生きたい。」
そう思えるのも全部、ミキのお陰だよ。
「ミキ、ありがとう。」
ミキに出会って初めて向き合って“ありがとう”って言った気がする。
『仕方ない!本当に特別だからな!!』
ミキが指を鳴らそうとした。
え…?
「待って!私…!」
ミキのことも何も知らないままだと気付いた。
けど、ミキは人差し指を唇に当てて微笑んだ。
『頑張れ!』
そう一声優しくかけて。
―パチンッ