不良お兄様とわたし




────紫音の携帯に電話してみる





『お掛けになった電話は現在、電波の届かない所におられ────』



…くそっ



パタンッと携帯を閉じる











 




学校中、授業妨害なんて気にせず走り回った 









後ろから薫達が走ってくる 




「ちょっ…悠!どうしたんだよー?」


「そうだ、まず状況を説明してくれ」



「ッ───実は…紫音が…」



ここまで言ったらだいたい皆は察しがついたようだ 



「…とにかく、今は紫音ちゃんを探そう」



「紫音ちゃんに電話してみたのか?」



「あぁ…圏外になってるか携帯を教室に置いてあるらしくて電話が繋がんねぇ…」




「じゃあだいたい場所は絞れたな…あとはもうこんな事が起こらないように犯人を突き止めなきゃな…」




「んじゃあ、悠弥と薫でヒロも連れて3人で紫音ちゃん探し、俺と俊也で犯人探しってことで」



「…あんがとな。」



「何言ってんのさー!困った時はお互い様だろー?」


「────プッそうだな」




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