不良お兄様とわたし
─────1−特Aクラス
ガラガラッ…
「ヒロ!いくぞっ」
俺は周りを気にせず、扉を開け叫んだ
「キャー///悠弥様に薫様まで///」
「やっぱりカッコいいですわー///」
周りの女子が黄色い声で叫ぶ
群がる女子達の間を掻い潜ってヒロがやってきた
「フゥ…悠弥さん薫さんいきましょう」
────廊下を走りながらヒロに話し掛ける
「なぁヒロ、学校ん中で携帯圏外なる場所って何処だ?」
「あー!そっかー。ヒロはよく授業サボって学校中歩き回るもんねーっ」
「(否定できねぇ…)…そうっすね…音楽室とか体育館裏とか結構電波届かないっすよ…」
薫がヒロの背中をバシッと叩く
「さぁっすがヒロ!」
「よし!じゃあ薫、音楽室行ってくれ。俺とヒロで体育館を探す」
「あいさー!紫音ちゃんいたらちゃぁんと連絡してよーっ」
薫が左に曲がり、俺とヒロは右に曲がった