不良お兄様とわたし
「あ、次理科ですわ」
「本当だ…あ、紫音…理科の先生には気を付けてよ」
「え?なん…<キーンコーンカーンコーン>…」
チャイムと同時にガラガラと扉が開いた
「席つけー、ボンボン(金持ち)なだけが取柄の馬鹿野郎共」
若い男の先生が入ってきた
生徒に向かって馬鹿野郎って
私は眼鏡をかけて、教科書やノートを取り出す
先生は教科書やノートがちゃんと持ってきてるかチェックしている
「ぁあ゛?てめぇ…教科書は?」
私の列の1番前の席の男の子が教科書を忘れたみたい
「す、すみません…」
「良い度胸してんじゃねぇか。お前は成績もそこまで良くなけりゃ、地味で存在感がねぇ。そんな馬鹿な屑野郎が教科書忘れて俺の授業に着いてこれんのか?あ゛ぁ?」
怖っ…あの先生柄が悪いよ