不良お兄様とわたし
―――――沢井くんに手をひかれ、連れてこられた場所は、屋上だった
屋上に入ってすぐ扉を閉め、柵がある所まで行くとクルッと振り向いた
「結野宮!なんで、あんな事したんだよ!?」
肩を掴まれ沢井くんに怒鳴られた
少しびっくり
「だって…お兄ちゃんの事馬鹿にしたんだもの…」
そう、私が口答えをした理由は本当にそれだけの理由
「だからってッ…」
「まあまあヒロ、落ち着けや。…確かに紫音は口答えして殴られそうになったが…あれだけでキレる先公も先公や。…この学校ではあいつが言うた通り、あいつがルールや…そんなん知ってるのこの学校の生徒のお前らしかわからんのちゃうんか?あいつの事を話さんだ俺らにも否があるぞ」
轍くんがそういうと掴んでいた肩をそっと離してくれた
「ッ…そ、だな…すまねぇ結野宮」
「ううん…殴られそうになった時、助けてくれてありがとね」
「しぃーおぉーんーっ」
バアンッと扉が破壊しそうな勢いで入ってきたのは
「お兄ちゃん!?」