不良お兄様とわたし
「大丈夫か!?あの頭でっかち(坂城)に何かされたか!?」
血相をかえて走ってくるお兄ちゃん
「だ、大丈夫だよ?沢井くんと轍くんが助けてくれたから」
「ん?…轍?」
「相変わらず、鈍い奴やなぁ、悠さんは」
お兄ちゃんが轍くんの所に振り向いた
「…ぁあ!?轍じゃんかぁ!いつ帰ってきたんだよ?っていうか轍ってあの轍だよな?」
「あの轍ですぅ…俺以外に轍なんて名前の奴がおっかいな」
「そうだよなー、轍なんて珍しい名前の奴なんてお前以外いねぇよなー」
「…悠さん一発殴っていいか?…顔面に…俺はこの名前に誇りもっとるんや」
「すまんすまん、冗談だよ…轍、おかえり」
そう言われた轍くんは少しびっくりした後、ニッと笑って
「…おぅ、ただいま」