【短・ホラー】304号室
母親は、とても周りには見せられないと言って、我が子の左目に眼帯をつけた。
周りには疑問を持たれたが、怪我をしているのかと思われ、何とかやり過ごしていた。
そんな我が子が成長し、とある野原へ散歩に行った時の事。
母親と子供は手を繋ぎ、広がる川と、桜を見ていた。
そこへ、1人の小さな子供がやってきた。
我が子と同じくらいの年齢と見られるその子は、母親もいなく、1人で野原にいた。
母親はどうしたのかと思い、その子供に声をかけた。