【短・ホラー】304号室
母親を見たその子は男の子だった。
我が子は女の子で、友達がまだ居なかったため、男の子を不思議そうに見ていた。
"お母さんは?"と聞くと
"居ない"と言った
母親は、嫌な予感がしていた。
男の子の身なりはとても なっていなかった。
ボロボロの布をかぶせただけのような服装に、母親は悟った。
この子は、捨て子だと。
彼女はその男の子の手をとった。
"私達と一緒に暮らしましょう"
その言葉に、男の子は嬉しそうに頷いた。