詩集『人生は、ドラマじゃ。』
左眼の前は真っ白だ
「実は 左の目玉親父が病気してね
手術しないといけないんだ! 」
『手術?』
生徒は キョトンと しています
「オペ」
眼帯は してないし
見た目では 僕の病気は 分かりません
痛みは無いので 苦しんでも いません
八月末の健康診断の時に
左眼の視力が 著しく低下しているのが
分かったんです
右目だけで 見ていたんですね
どうりで 運転中に
左から来る車や人が 見えにくかった!
右目を隠したら
霧の中に迷い込んでる様です
健康診断に来てくれた
総合病院の先生や 職員のみなさんは
『すぐ眼科に行ったらどうですか』
などとは 言いませんでした
しばらくたってから
届いた検診結果にも
要診断などとは 書いていませんでした
だけど僕は
「これは やばいんじゃないか!?」
大不安で
大嫌いな眼科に 行きました
実は 一年前に
目の前を蚊が飛んでる病気になって
お医者は 僕に言いました
『老化現象だね。すぐなれるから』
「慰めに なっていないぞ!