空はまるで【短編】
「好きだから、別れよう。」
「・・・。」
「意味わかんないよな。」
「うん。」
涙があふれてくる。宗の一言を聞くまでは、
泣くわけには行かない。
「距離を置こう。」
宗も泣きそうになっていた。
「俺さ、不器用でまともなプレゼントとか
したことないし、記念日とか覚えていても
忘れたって、嘘つたし。彼氏らしいこと一つも出来てない。
さやがつらいときもなかなかそばにいられないし。
だから、さやにはもっといい人が・・・。」
もう聞いてられない。
カフェを飛び出し、家に走る。
涙をこぼすのを我慢して