あなたへの恋心

            *
初めてあった日・・・。
風が少し冷たく、何だか心が悲しくなっていた日。
空が紅くなるまでずっと町を見下ろしていたい気分だった。

お日様がてっぺんにきたくらいに、
野球帽をかぶった背の高い子がやってきた。
まあと。
何も話さない。
ただ、時だけがゆっくりと流れていった。
紅い夕焼け。
赤と黒が混ざり始めた頃、木から降りた。そしたら、
まあとは寝ていた。
寝顔に今までにないような感情がわき出た。
初恋なんだろうか?
心が苦しくなった。
いたい、重い。でもどこからか、力の出てくるような。
恋・・・・。
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