FRIEND or LOVER ・・・ ?
(教室、どうやって帰ろう…)

自分の世界に浸る少年の姿を見て、何事も無かったかのように彼の目の前を通り過ぎるのは気が引ける。

かと言って、引き返して違う廊下を通るにしても、どちらにしろこの階段を登りきった廊下を通らなければならない。

廊下はおどり場から4段

やはり、鉢合わせになることは必至

それに、今はそこまで時間の余裕は無い。

此処でじっと考えを巡らせている場合では無いのだが…

(どうしよう…)

茶瑚はもう一度心の中で首を傾げた。

(よしっ!!)

そして、「うん!」と頷き、次の段に足をかけた。
やはり、ここは強行突破だと思ったからだ。

何も見ていない
何も知らない

そう知らん顔をして、何事もなかったかのように横を通り過ぎていけば、問題なし!






と、思ったのも束の間

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