FRIEND or LOVER ・・・ ?
駆け出した途端、おどり場の転校生がゆっくりとこちらを向いた。

おどり場に到達していた茶瑚の脚が反射的にピタリと止まる。

少年と視線が重なった気がした。


「さっきの…見た?」

少年が茶瑚に問う。

それに対して、首を傾げて「何を?」と伝えるべきだったのだろう。

しかし、何故か茶瑚はゆっくりと頷いていた。

途端に、転校生の顔が青ざめていく。

(あ、ヤバっ)

そう思ったが、時既に遅し

向こうも茶瑚と同様に固まっていた。




さて、

この状況をどうやって打破するのか。

茶瑚の小さな脳ミソは、一瞬真っ白になった後、これでもかと言う程フル回転を始めた。


そして、彼女は一つの案を弾き出した。

それは

(逃げてしまえ)

だった


どう考えが巡り巡ったのかは自分でも分からない。

けど、答えは簡単

この状況から脱する方法は一つ

転校生と目があってしまう前にしようとしていたコト


ただ、この場から去るだけのコトだった。


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