【短】さよならは言わない
出会い
―カタンッ
―カタンッ
電車に揺れる毎日。
いつもと変わらぬ景色…
いつもと変わらぬ日常…
いつもと変わらぬ駅委員の声…
今日も
そんないつもと変わらぬ
日を送るのだと思ってた…
貴方と出会うまでは…
* *
「七海!ねぇ!七海ってば!聞いてる?!」
「え?何?」
「やっぱり…ちゃんと聞いてよね!」
「ごめんって!で?何?」
「ったく…あのね!彼に告白したの!」
「ええ!本当?!」
「本当!OK貰えたし!」
「よかったじゃん!」
「うん!ってかさぁ~七海も彼氏つくりなよ!」
「えぇ~。私はいいよ。」
「なんで?!」
「んーそんなに焦らなくていいよ。
私はいつでもいいから、運命の人との出会いを待ってるの。」
「ふぅ~ん。ま、いっか。早く現れるといいね!」
「沙那美…ありがとう。」
「はいはい。じゃ!またあとでね!」
「うん。バイバイ。」
いつもと変わらぬ友達…
こんな会話…
でも…貴方は私の人生に薔薇を咲かせてくれた。
赤いバラと青い薔薇をそれぞれね…
それと…紹介が遅れたかな。
私、
ミウラ ナナミ
三浦 七海 ♀ 18歳
真っ黒な長めで癖毛の髪。
目は綺麗な二重で大きい。
まぁ…ブスではない。
スタイルは…平均的な体じゃない?
性格はいたって普通で、なんとも言えない。
明るい…とも言える。
でも、皆には大人だとよく言われる。
さっき話してたのは
タナベ サナミ
田辺 沙那美 ♀ 18歳
茶髪にストレート。
誰もが憧れるようなきれいな顔。
誰もが憧れるようなスタイル…
性格はサッパリしていて、頼れるお姉さんタイプ。
かなりモテる。
私の一番の親友と呼べる存在。
私は教室に流れるヒンヤリした、風に当たっていた。
寒っ…