【短】さよならは言わない




「おーし!HR始めるぞー!」


そんな先生の言葉と同時に、生徒達が席につく。


「――――よし!これで終わる!じゃ!また明日な!解散!」


皆が段々帰って行く…

…帰る気しないな…

あ、図書室寄ってこ…



∥図書室∥


「あ…コレ…」


そこで私が見たのは、


「薔薇」


薔薇?

私が気になってページをめくっていると…
"薔薇にはトゲがある。
あるときは傷つけ、
あるときは傷つけられ、
あるときは感情を伝える"


?よくわかんない。
まぁ…いいや。

…あ…そろそろ行かなきゃ…電車が…

そう思った私はその本を棚に戻して、学校を出た。

でも…このときにはもう…歯車は待っていた…



∥電車∥


私が電車に乗り込むと同時に、知らない男が入って来た。

…なんか…カッコイイ…
短めの黒髪に長い足…
185以上ある身長…
スラッとした高い鼻…
整った顔…
何もかもが完璧…
「ねぇ。君」


その男の人が誰かに話しかけていた。


「ねぇ。」





「ねぇってば」


ん?なんか可笑しい…
もしかして…私に話しかけてる?

私が周りを見渡して、その男の人を再度見ると…




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