Killing Heart
お師匠によると昔、私と違う弟子が居たらしく今日、何年ぶりかと言うくらい久々にやって来たらしい。
一体、どんな方だろう。
長い寺の廊下を歩くと、ある一つの客間に着いた。
お師匠が障子を開くとそこには、、
「お師匠!!鬼!!」
さっき会った鬼が胡座をかいて、煙草を口にしていた。
私は兎に角、指を差しお師匠に向かって叫んだ。
「失礼ですよ、夕露」
「誰だって俺を鬼と呼ぶ、別に構わねーよ」
鬼は煙草の煙をふっと吹いて呟いた。
お師匠に頭を下げなさい、と言われて私は謝るが、
なんて容姿をしているんだ。
お師匠はなんで何も私に言わなかったのだろうか?
すると、
「とりあえず、彼は私の流派を受け継いでくれた阿修羅(アシュラ)です」
「鷹史(タカフミ)、余計なこと喋ってんじゃね」
「まぁまぁ、貴方が生きていて何より幸いですよ」
にこにことお師匠は正座をして鬼に話始めた。
私は唖然しながら立っていた。
流派なんてあったんだ‥。
私には知らない事ばかりをお師匠は鬼に話す。
少しだけ嫌な気分だった。
「そういえば鷹史、また坊主やってんのか?」
「えぇ、私も歳なのでね。夕露、お茶持ってきて下さい」
「は、はい!!」