どこか…

看護婦さんの威勢のいい声で不機嫌に目覚めた私は、ぶすっとした顔をしていると、いきなりカーテンが開いて、斎藤千秋が顔をヒョコッと覗かせた。

私は機嫌が悪かったので、低い声で「何?」と言うと、昨日のように、屈託のない笑顔で「屋上行こうぜ!!」と言われたが、私はこれ以上こいつと関わりたくないと思い、無視を決め込んだ。

私が黙っていると、斎藤千秋は不思議そうな顔をして「凛!!どうしたんだよ。具合でも悪いのか?」なんて話しかけてくる。 こいつ、なんで私の名前を知ってるんだ?と思いながらも、無視をする。

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